こんばんは。金澤一声です。
今日はマニアックなお話。
僕は骨の形状を見るのが好きです。
ゆっくり手にとって、関節にある出っ張りや、凹み何かを見てると、好奇心がどんどん湧いてきて、とても面白い。
そして、骨と骨とが合わさる場所・・・関節も、その形状の妙味さに感心してしまいます。
そして一つの結論なんですが、カラダの中で関節の体(てい)をなしている部分は、必ず「動く」と考えています。
動かない関節は無い!
これが僕の結論。
普通の人がこの話を聞くと「そんなの当たり前やん」と思う話なんですが、僕たちのようなカラダの構造と向き合う仕事をしている者には「いや。ちょっと待って!」と感じる人も少なからずいると思う。
それは解剖学の教科書で、関節には「動く関節」と「動かない関節」がある、と説かれているからだ。
僕も整体をするまではそう思い込んでました。
肩関節や股関節は、目に見えてすごくダイナミックな動きをする関節で「動く関節」の仲間。
仙腸関節や頭蓋骨の縫合なんかは「動かない関節」の仲間。
・・・そんな風に思い込んで、はじめの頃は人の体を診てました。
でも、人の体に触れれば触れるほど、その考えだと辻褄が合わない場合がたくさん出てきて、思考が迷宮いるすることが多くなっていった。
そこで「動かないと言われている関節も、実は動く」と仮説を立てて人の体を診ていくと、辻褄が合い、問題が解決することも多くなった。
また、動くという視点を持ちながら関節を触っていくと「動く関節」は言うに及ばず、「動かない関節」も動く感触がわかるようになってきた。
これは触診の感覚が上がってきたからで、これも初めの内は全くわからなかった。
よく骨盤が捻れるとか歪むと言うが、それは仙腸関節の可動性があっての話。
そして仙腸関節は確かに「捻れる」。しかもけっこう頻繁に。
頭蓋骨の縫合なんかは、脳というかなりデリケートで重要な臓器を包み込んでいる部分。
もし脳の保護だけが最大の役割なら、そんな縫合のようなつなぎ目・・・強度の弱点となるような部分は「あるだけ無意味」だ。
ヘルメットのように、一つのパーツだけで出来ているの方が理にかなっている。
でも頭蓋は多くの骨と、複雑な骨との連結の形状を持つことで、僅かな動きと強度の両方を備えることが出来ている。
なぜ動きが必要なのか?これは全くの推測になるけど・・・
頭蓋内圧の調整や、外力が加わった時のショックを吸収したり、成長時によりスムーズにカラダが適応できるようにとか、常に動きを続けるカラダのバランスを調整する時に役立っているんじゃないかと思う。
本当にカラダには無駄がない。
動きが必要でない場所なら、仙骨のように仙椎が癒合して一枚骨になっている。
だって関節の形を維持するには、靭帯や関節軟骨など、複雑な組織が必要となり、歪んだりズレたり傷ついたりトラブルのリスクが増える。
そんなリスクを増やしてまで、カラダは関節を創り上げている。
そこに「無意味」なんてことは有り得ない!
そんな感じで、関節について熱く語ってしまいました。
フライドチキンの骨でもいいから、一回ゆっくりと肉の方ではなく骨をいろんな角度から味わってみて下さい。
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