まさか!アンタ・・・揉んでんじゃない?(詳しく編)

今日のブログは
まさか!アンタ・・・揉んでんじゃない?の「詳しく編」です。

時間のない方、うんちくはどうでもいいよ~の方は
前回の話だけで充分だと思います。

前回の話「アンタ・・・揉んでんじゃない?の(まとめて編)」はコチラ

揉んでも楽にならない肩こりは、揉んでも仕方ないわけで
肩こりが酷くて、なっかなか改善しないアナタ!

ひょっとして・・・ずっと揉むことを繰り返してるから
改善していないのかも?

今回はその解説。

筋肉の状態というかコンディションというのがあって
それは「硬い」と「柔らかい」の2つだけじゃないんです。

大雑把に分けても4つの状態があります。

硬い中にも「弾力性のある状態」と「弾力性のない状態」があるし
柔らかい中にも「弾力性のある状態」と「弾力性のない状態」がある。

硬い筋肉は「悪い筋肉」で「凝りの原因」でもないし
柔らかいからといって「良い筋肉」で「凝ってない筋肉」ではない。

この認識が出来ないからオカシナことになっている。

でも無理ないです。

人のカラダをずっと触ってきたから
その違いが分かるんであって
経験がないと、違いがよくわかんないはずです。

僕もそうでした。

筋肉で大事なのは「弾力性」があるかどうか?
ここがポイント。

ところで強いマッサージをするとカラダにどんな変化が起こるのか?
そのお話しから・・・
硬かろうが柔らかかろうが、生きてる生物の筋肉に強い力を加えると筋肉の繊維を傷めます。

スーパーで売ってる安物の硬い肉なんかは、木槌で叩いたり、包丁の裏で叩けば筋繊維が潰れて食感は柔らかくなりますが、これは「死んでる生物の筋肉」だからそれで問題ないんであって、生きてる人間のカラダにそれをやっちゃうと、人工的打ち身や挫傷・・・いわゆる人工的な「ケガ」の状態を作り上げてしまいます。
じゃあどこまでの強さで揉んだりすると「ケガ」の状態を作り上げてしまうのか?

個人差があるので数値化は出来ないんですが、感覚として、本当に「えっ!そんな軽い力で筋肉の繊維って傷めてしまうの?」という位の軽い力で、筋繊維は潰れます。(この感覚をつかむまで、けっこう時間かかりました。)
そして齢を取れば取るほど・・・カラダのコンディションが悪ければ悪いほど、少しの力で筋繊維は簡単に破壊され易い状態になっています。
強さに関しては、施術を受ける人よりも、施術をする側の方が「目安」があってわかりやすいかも。
その目安ってのは、施術をしてる人間の手が痛くなったり、相手を押さえてる指の関節が腫れたり炎症を起こしたりしてる場合は明らかにやり過ぎで、相手のカラダも傷めている可能性が高い。

同じ人間なんですもの。自分の身体が破壊されるくらいの力で、相手のカラダが破壊されていないわけがない。
まぁそこまで強い力じゃなくても、同じ部位を繰り返し触り続けていると同じような状況になります。

そんな力で触った所って、確かに「ふわっ」と柔らかくなったような感じになるんです。
これって局所的に炎症が起こり「腫れた状態」になっているのと、筋肉が強刺激でバカになってしまって「麻痺」してる状態になるから、そんな状態になるんですね。

ちなみに筋細胞は一度破壊されると元に戻らない・・・と言われています。他の細胞が潰れた筋細胞の代わりをしてくれている内は、さほど問題にはなりませんが、アスリートでは間違いなくパフォーマンスが下がりますし、トレーニングしても筋肥大が起こりにくくなります。

もし筋肉の「硬さ」だけが問題なら、見かけは柔らかくなってるわけで、これで問題は解決してるはずなんですが、こういう状態はしばらくすると、もう一段しんどい状態を引き起こすようになります。

それで辛いものだから、前よりもっと強いアプローチを求めるようになる。
そして筋繊維がますます破壊され、麻痺が進む。
どんどん麻痺が進むと・・・ついには何も感じなくなる。

カラダはボロボロになりパフォーマンスも下がってしまって。という状態になります。
そんな地獄のループにハマってしまいます。

「マッ中(マッサージ中毒)」なんて言葉もあるくらいです。

だから数回揉んでみて楽にならなかったら、無限ループに入る前にアプローチ方法を変える方がカラダの為なんです。

私もさんざん「ふわっふわ」の状態を作り上げてきましたし、自分の指が腫れたり変形していくのを「オレってプロへの道を歩んでるよなぁ」なんて勲章のように誇らしげに捉えてましたから。

相手のカラダも良くなってると本心から思っていたんです。
でも違った。
結局この時は「マッ中」さんを量産してたんですね。

ふぅー、20年以上経った今だから話せるネタです。

くれぐれも筋繊維を潰すことのないよう、お気をつけ下さい。

issei

issei

「変態・爽やか・クソ親父」三拍子揃った整体師の一声(いっせい) 1971年3月大阪生まれ 2021年で整体歴は25年目 大阪府堺市西区「整体いっせい」院長

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP